昭和前期から戦後にかけて「言論界の暴れん坊」の異名をとる男がいた。<br />反体制も躊躇せず、戦時下は反東条の姿勢を貫き、一方で対米戦を過激に煽る。<br />その結果、収監されることも一度や二度ならず。<br />だが彼ほど「世論」を体現した者はいなかった。<br />表の言論史には現れぬ鬼才に焦点を当て、真のジャーナリズムとは何か、その原点を考える。<br />