哲学、デザイン、アート、情報学と、自由に越境してきた気鋭の研究者が、娘の出産に立ち会った。<br />そのとき自分の死が「予祝」された気がした。<br />この感覚は一体何なのか。<br />その瞬間、豊かな思索が広がっていく。<br />わたしたちは生まれ落ちたあと、世界とどのように関係をむすぶのだろう――。<br />東京発、フランスを経由してモンゴルへ、人工知能から糠床まで。<br />未知なる土地を旅するように思考した軌跡。<br />