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ひとりじめ

浅田美代子は、樹木希林さんの人生の、一番弟子だった。
――林真理子「美代ちゃんが私の人生の語り部になってね」いつものように、二人でご飯を食べながら会話をしている最中に、希林さんが突然そう言った。
そこにどんな意図があるのかわからずに、驚き、困惑した。
「なに言ってるのよ。
それに、希林さんの周りにはもっとふさわしい人がいっぱいいるでしょう? 私なんか、言葉もそんなに知らないし」「いいんだよ。
あなたが私のことをいちばん知っているんだから。
気持ちがあれば伝わるんだよ」(本文より)姉であり、母であり、親友だった樹木希林さん。
ずっと「ひとりじめ」にしてきた希林さんとの思い出と、青春の日々を綴ったエッセイ。
〈目次〉となりの美代ちゃん、希林さんに出会うかけがえのない女友だち夜遊びと人間関係老いに抗わない女であるために結婚のことロックな男とフォークな男久世光彦さんとの決別と再会少年のような西城秀樹さんのこと冬は河豚、初夏はさくらんぼ希林さんと裕也さん――不可解な熟年夫婦身勝手な愛私の中の悪女忘れられないプレゼント役の人生を積むこといくつもの恋をしてきた離婚のこと明石家さんまさんとのご縁父親を許せなかった人生最愛のパートナー・4匹の犬たちのこと’おひとりさま’の明るくて新しい生き方母を見送って自分の命も、ものの命も使い切る永遠の住処をともに探して希林さんの終活希林さんとのお別れ縁は運であり運命だからあとがき




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