メルケル 世界一の宰相
世界一の権力を握った歴史的なドイツの女性宰相、メルケルの決定的評伝!東独出身の地味な理系少女が、なぜ権力の頂点に立てたのか?――その強さの源泉は「倫理」と「科学」にあった。
牧師の娘として、陰鬱な警察国家・東独で育つ。
天才少女としてその名を轟かせ、ライプツィヒ大学の物理学科に進学。
卒業後は東独トップの科学アカデミーに科学者として勤務する。
だがベルリンの壁崩壊に衝撃を受け、35歳で政界へ転身する。
男性中心のドイツ政界では完全なアウトサイダーながら頭角を現す。
その過程では、東独出身の野暮ったさを揶揄されたり、さまざまな屈辱的な仕打ちも受けた。
40歳で環境大臣に就任すると気候変動に取り組み成果をあげる。
50歳で初の女性首相へとのぼりつめる。
首相としてドイツをEU盟主へ導き、民主主義を守り、ユーロ危機も乗り越えた。
トランプ、プーチン、習近平ら癖のある各国首脳とも渡り合う。
人道的理由から大量の難民を受け入れた。
一方で、極右やポピュリズムの台頭にも悩まされた。
元科学者ならではの知見を生かし、コロナとの戦いに打ち勝った。
演説では美辞麗句を好まず、事実のみを述べるスタイル。
聴衆を熱狂させるオバマのような能力はないと自覚している。
SNSは使わない。
私生活も決して明かさない。
首相になっても普通のアパートに住み、スーパーで買い物をする庶民的な姿が目撃されている。
得意料理はジャガイモのスープ。
熱烈なサッカーファン。
夫の渾名は’オペラ座の怪人’。
彼女がロールモデルと仰ぐ意外な人物の名前も、本書で明かされる。
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