みんな違う。それでも、チームで仕事を進めるために大切なこと。
リーダーは、裁かないでいい。
正さないでいい。
引っ張らないでいい。
アドラー心理学に基づいた、 ちょっぴりドライで優しいリーダー論。
(「はじめに」より抜粋) アドラー心理学が、今の多様化し、フラット化した職場にこそ役に立つと私が思う理由は、大きく三つあります。
1アドラー心理学は「横の関係」を大切にしている アドラー心理学では、人間関係を「横の関係」でみなすことを大切にしています。
親子関係、教師と生徒、カウンセラーとクライアントでも「上下関係」ではなく、 「同じ人間」「フラットな関係」ととらえるのです。
これは会社組織でも、もちろん同じです。
今は、あなたがリーダーで、部下は立場上、部下であるけれども、 上下関係ではなく、役割の違いにすぎないのです。
フラット化した今の職場にとって、とても合った考え方といえます。
2アドラー心理学は「建設的」という視点を大切にしている アドラー心理学では、ものごとを 「正しい/間違っている」「良い/悪い」といった視点で判断するよりも、 「建設的/非建設的」といった視点を大事にしています。
リーダーなら、部下同士の考え方が合わない、 意見がぶつかる場面に立ち合うこともあるでしょう。
価値観が多様化した今なら、なおさらです。
そんなときにこそ、この「建設的」「有益」の視点を大切にしてほしいのです。
「今から、目的のため、未来に向かって、何ができるか」の 解決策をリーダーも部下もお互いに考え、話し合う。
こうした姿勢が大切なのです。
3アドラー心理学は「共同体・社会への貢献」を大切にしている さらに、アドラー心理学は、「共同体」の視点をとても大事にします。
「共同体」とは、「人間の複数体」の意味で、 家庭や会社、地域社会、国家のことなどです。
先ほど「建設的」「有益」という視点が大切だと言いました。
しかし、これには「自分にとって」だけではなく、 「チームにとって」「会社にとって」が加わるのです。
自分が所属するチームや会社にとって、 「建設的かどうか」「有益かどうか」が重要なのです。
つまり、アドラー心理学は、 「チーム」「組織」をとても大事にする心理学なのです。
<目次> 1章 「建設的」な視点をもつ 2章 価値観をチューニングする 3章 部下の言動に反応しすぎない 4章 安心・信頼できる職場をつくる 5章 目的・目標を掲げ続ける
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