古墳時代から飛鳥時代にかけて地方行政のトップにあったのが、有力豪族が任命された国造である。<br />だが、その実態は謎も多い。<br />本書は、稲荷山鉄剣銘に刻まれた「ヲワケ」の名や、筑紫の磐井など国造と関連する豪族、記紀の記述を紹介しながら、国造制とは、いつ施行されたどのような制度で、誰が任命され、いつ廃止されたのかまでを描き出す。<br />さらに奈良時代以降に残った国造がどのような存在であったのかなどを解説する。<br />