初の「平民」首相として、本格的政党内閣を率いた原敬。<br />戊辰戦争で敗れた盛岡藩出身の原は苦学を重ね、新聞記者を経て外務省入省、次官まで栄進する。<br />その後、伊藤博文の政友会に参加、政治家の道を歩む。<br />大正政変、米騒動など民意高揚の中、閣僚を経て党の看板として藩閥と時に敵対、時に妥協し改革を主導。<br />首相就任後、未来を見据えた改革途上で凶刃に倒れた。<br />独裁的、権威的と評されるリアリスト原の軌跡とその真意を描く。<br />