あきらめない「強い心」をもつために
子どものための能力開発教室の経営者・講師で池江璃花子を育てた著者の「池江式教育法」私は結婚して3人の子どもを授かりました。
その後、ひとり親になったので、3人の子を1人で育ててきました。
長女を出産した翌年に幼児教室を開き、約30年にわたって、講師兼経営者として働いています。
本書では、私自身が学んできたこと、大切にしてきたこと、3人の子育てや幼児教室で実践してきたことを1冊に書かせていただきました。
「将来、自分のなりたいものをイメージして、見えたものを絵に描いてみよう」私は、経営する幼児教室の小学生のクラスで、こういう課題を出します。
この課題に、わが子も取り組むと、次女の璃花子は、いつも表彰台の真ん中で、金メダルをかけている自分を描きました。
絵の横には「おリンピックでゆうしょうした!」という文字。
私自身、決して恵まれた環境で育ったわけではありません。
子どものころの私は、将来の夢も、打ち込めるものもなく、自分にはいったい何ができるのだろう、といつも思っていました。
そうしたなか結婚し、仕事を辞め、出産や育児の勉強に熱中しました。
その熱は、長女を妊娠するとますます強くなり、長女を出産した翌年に幼児教室を開きました。
スイミングクラブに通うわが子には、私から「水泳をしなさい」「速いタイムで泳ぎなさい」などと一度も言ったことはありません。
私が大切にしたかったのは、「どんなことでも、そのなかで一生懸命努力すること」「強い心をもつこと」「最後まで投げださずにやり遂げること」「仲間を大切にしながら切磋琢磨すること」などだったからです。
おかげさまで、長女と長男は大学を卒業し、自分のやりたい道で社会人になり、璃花子の子育てもあと少しで終わる、と思っていたとき、その日は突然やってきました。
2019年2月、璃花子は「白血病」と診断されました。
そして、病と闘い抜き、再びプールで泳ぐことができるようになりました。
練習に励み、努力を重ねた娘は、選手として2021年の東京オリンピックに出場し、リレーの代表として泳ぎました。
わが子と教室の子どもたちに私なりに伝えてきた、「どんなことがあっても、最後まであきらめないで努力する人になる」。
娘はそんな人に育ってくれたようです。
子育て中の方、子育てに関心のある方、学生さんやビジネスマンなど、社会で働く方々にも、この本が何か1つでも生きるヒントになることがありましたら幸いです。
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