くだらないものがわたしたちを救ってくれる
科学の営みを支える皆様へ。
苦しみも楽しみも、ぜんぶ書きました。
ああ、今日も推し(線虫)が尊い。
■あらすじ前世で何の罪を犯したせいかは知らないが、科学者になるのが夢だった。
そんなわたしは現在、くだらないもの扱いされがちな「かわいいチビっ子線虫」を研究している。
長時間労働、低賃金、就職難にあえぎながら、他人の論文に打ちのめされたり励まされたり、潤沢な資金に支えられた欧米の環境をうらやましく思ったりと、正直つらいことも多い。
それでもやめないのはなぜか? 楽しいからだ。
だから本書では、科学する日常とともに楽しさも伝えたい。
(研究にお金が必要なことを知ってもらうためにも!)いざ、顕微鏡の中の小さな宇宙へ。
■人気SF作家も推薦!本書を読むと、科学にどっぷり浸かって太古の生命の起源に想像をめぐらせていた幼い日々を思い出す。
疾病と老化を克服するのも重要だが、私はキム・ジュンのように人間の知の世界を少しずつ広げていく科学者の話をもっと読んでみたい。
くだらないものたちをのぞき込みながら、「こんなものがどうして重要なの?」と尋ねる人たちに、夜を徹して線虫の話を語り聞かせる科学者たちの話を。
本書はまさにそんな話が詰まっている。
実験室の混乱と活気にあふれた日常と、研究の楽しみと苦しみが生き生きと描かれ、何より科学に対する愛情がページごとに満ちあふれている。
――キム・チョヨプ氏(『わたしたちが光の速さで進めないなら』著者)■もくじプロローグ 科学という旅1 こんなにも美しく、くだらないものたち2 科学する心3 わが愛しき突然変異4 科学研究の喜びと悲しみエピローグ 科学者として生き残ること感謝のことば日本の読者の皆さんへ
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