【ルポ・エッセイ・自叙伝】タグのライトノベル・小説
もの忘れ、思い違い、体調不良……加齢はそこまでやってきているし、ちょっとした不満もあるけれど、なんとか「まあまあ」で暮らしていければいいじゃない。少し毒舌で、やっぱり爽快!な群流エッセイ集。
出かけようと思えば唸り、帰ってくると騒ぐ。しおらしさの一つも見せず、女王様気取り。しいはご近所最強のメスネコとして、オスネコと渡り合っていた。老猫との生活を、時に辛辣に、時にユーモラスに描くエッセイ。
マンションの修繕に伴い、不要品の整理を決めた。壊れた物干しやラジカセ、重くなった掃除機。物のない暮らしには憧れる。でも「あったら便利」もやめられない。老いに向かう整理の日々を綴るエッセイ集!
[グラビア]特別対談 辻村深月×武田綾乃[特別対談]・辻村深月×武田綾乃 今書いているものはどれひとつとして、その後には書けないもの。 [書評]武田綾乃 「愛されなくても別に」書評・北上次郎 少女たちの願いを静かに力強く描く、反家族小説・瀧井朝世 突き刺さる言葉たち 武田綾乃の凄みを知る・三宅香帆 愛されなくても、愛することができたら[シリーズ]・西條奈加 「饅頭くらべ」・真藤順丈 「25セント」[読み切り]・佐藤多佳子 「パレード」・大木亜希子 「シナプス」・佐々木愛 「目をつむれば全部」[対談]・大木亜希子×佐々木愛 [エッセイ]・岸田奈美 「2億パーセント大丈夫」 ・後藤拓実(四千頭身) 「これこそが後藤」・新井見枝香 「きれいな言葉より素直な叫び」・藤谷 治 「小説から聴こえる音楽」[コラム]・〆切めし 寺地はるな ・武田砂鉄 「もう忘れてませんか?」[漫画]・益田ミリ 「ランチの時間」 ・ジェントルメン中村 「ようこそ! アマゾネス☆ポケット編集部へ ―NOW―」[書評]・書評現代 若林踏・吉田大助・柳亭小痴楽・内藤麻里子 ・読書中毒日記 東山彰良・今月の平台 *武田綾乃 「愛されなくても別に」は掲載されておりません。※電子版では紙の雑誌と内容が一部異なる場合や、掲載されないページがあります。
監督も俳優も丸裸! 一本の映画が出来上がるまでの「すべて」原作として執筆した小説『永い言い訳』を自ら脚本化。オーディションを行い、配役を決定して、撮影開始。オリジナルの音楽を作り、百戦錬磨の映画職人たちを束ね、俳優たちの自意識に翻弄され(主演・本木雅弘氏のメールを収載。必見!)、公開前には宣伝活動に精を出す……。才気あふれる映画監督が作品制作に費やした、かけがえのない日々を克明に綴り、スクリーンの向こう側にある、濃密な‘人生’を描き出す、愛と覚悟に満ちたエッセイ集。
空襲、原爆投下、玉音放送……そのとき日本人は何を思ったか。高見順、永井荷風、山田風太郎、徳川夢声、木戸幸一らの日記に当時の心性を探る。「終戦日記」を渉猟した旧版に、新たに「火垂るの墓」の原点「プレイボーイの子守唄」ほか、〈焼跡闇市派〉として戦争体験を綴ったエッセイ十三篇を増補した新編集版。〈解説〉村上玄一【目次より】I 「終戦日記」を読む第一章 八月五日、広島第二章 原爆投下とソ連参戦第三章 空襲のさなかで第四章 終戦前夜第五章 八月十五日正午の記憶第六章 遅すぎた神風第七章 混乱の時代のはじまり第八章 もう一つの「八月十五日」第九章 インフレと飢えの中でII 「終戦」を書く、語る清沢洌著『暗黒日記』 〇負けるとは思わなかった――わが十二月八日ぼくの家族は焼き殺された空襲は天変地異ではない六月一日に終わっていれば五十歩の距離焼跡に謳歌したわが青春プレイボーイの子守唄 〇焼跡闇市派の弁再び焼跡闇市派の弁人間の知恵と悪知恵返り見すれば二十八年すべてうやむやのまま七十年が過ぎた
先生はごく温かい柔らかい心持ちを持った、いわばあの作物の中の坊ちゃんであられたのである――自他共に認める「別格の弟子」が、教師と生徒としての第五高等学校での出会いから、その素顔と作品、周辺に集う人々までを親愛と哀惜の情をこめて語る。文庫オリジナル〈座談〉小宮豊隆・松根東洋城・寺田寅彦〈巻末エッセイ〉中谷宇吉郎(目次より)I 先生の追憶夏目先生/蛙の鳴声/夏目先生の自然観/「柿の種」より/夏目漱石先生の追憶/埋もれた漱石伝記資料/「自由画稿」より/『普及版漱石全集』内容見本推薦文/『決定版漱石全集』内容見本推薦文/日記より三句/思ひ出るまゝII 先生に集う人たち根岸庵を訪う記/初めて正岡さんに会った時/仰臥漫録/子規自筆の根岸地図/子規の追憶/『子規全集』/明治三十二年頃/芥川竜之介君/高浜さんと私/『藪柑子集』自序/『藪柑子集』執筆当時の追憶/『漱石襍記』について/津田青楓君の画と南画の芸術的価値III 先生と俳諧夏目先生の俳句と漢詩/天文と俳句/涼味数題/思出草/俳諧瑣談/こころもち/〈座談〉小宮豊隆・松根東洋城・寺田寅彦 漱石先生俤草/『漱石俳句研究』より〈巻末エッセイ〉中谷宇吉郎 寒月の「首縊りの力学」その他/冬彦夜話
等身大の自分を愛したい元気なエッセイ集――女も30になると、かつて恥ずかしかったことが、すでにちっとも恥ずかしくなくなったりしている。だが、人生は不思議なものだ。その分、思いもしなかったことを「恥ずかしい」と思うようになったりするもの。『結婚しないかもしれない症候群』の著者が、ポジティブに駆けぬける姿をつづった「等身大」生き方論。
絵に向かい、語りかけてくる言葉に耳を傾け、対話しつつ、自己を省察する随筆集。信濃を流連彷徨した夭折画家・村山槐多、関根正二らの青春の葛藤を想い、みずからの親さがし絵さがしの旅と重ねて、「相寄る心」の軌跡をつづる。塩田平の丘にたつ美術館の四季折々と訪う人々との交情が、心象風景のように拡がる。
千葉で生まれ、旧制四高のあった金沢を第二の故郷とし、映画監督から直木賞作家になった半生を、忘れえぬ人々=岸恵子・山本富士子・サイデンステッカー・小林正樹・小津安二郎・藤原審爾氏ら40数人を通して語る、人と人との出会いの素晴らしさ。人生の出会いの不思議さを謝辞をこめて語る、人物エッセイ。
「目がくらむような出会い」と交遊――小林秀雄、中原中也、三好達治、桑原武夫、そして「スタンダール」との邂逅。混沌とした青春の放浪時代を出発点に、戦争・戦場・俘虜という「経験と意味」を確認すべく、図らずも小説家として世に出た文学的生涯。常に、文学・政治などすべてに閃めく大岡昇平の鮮烈な「眼」。著者の小説・評論の原点と「志」を語る名エッセイの数々。小説家にして優れた批評家でもあった大岡昇平、珠玉のエッセイ集!
忘れられないあの名曲、懐かしの胸キュン青春記! ――坂本九、舟木一夫、弘田三枝子、ザ・ピーナッツ、三田明、加山雄三、オックス、ピンキーとキラーズ、吉田拓郎、南沙織、平山三紀、郷ひろみ、太田裕美、山口百恵、キャンディーズ、田原俊彦、中森明菜、そして美空ひばり……名曲、ヒット曲でつづる、想い出の胸キュン・エッセイ。
旅する人生のなかに「沖縄」という季節があった。池澤夏樹、沖縄の日々。 沖縄で暮らした十年と、そこで得た様々な思い。1994年から2004年まで沖縄で暮らした作家・池澤夏樹が記した、沖縄をめぐるエッセイ、書評、インタビュー、講演、掌編小説を、厳選して収録。単行本初収録作品も多数。
「私はずっと前から『魂の自由人』になたたいと思っていた。これは人生におんて非常に大切なことで、身体の健康と魂の自由とは、対をなす重大な要素だと考えている。健康については世間にたくさんの本があるし、医療についての専門家でもない私が書けるわけがない。しかし、魂の自由については……」(本文より抜粋)。困難な時代だからこそ、心と魂の自由を得た、自分らしい生き方をしたい。そのヒントが、本書から得られるのではないか。
ちょっと思わせぶりなタイトルだが、それもそのはず。半村良のものがたりに登場する女性たちのための観察メモなのだから。だがそこは作家、まして「嘘つき」と言われてた著者だけに、虚実とり交ぜて、物語性のあるエッセイに仕立てられている。様々な女性たちが登場するが、その一人一人が小説の中で生き生きと動き回っているのが想像できる。創作の裏話であり、ひとつの面白い物語でもある。
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「要介護5」のコラムニストが描く、愛と介護の日々。9年前にくも膜下出血で倒れ、半身麻痺および高次脳機能障害の後遺症が残る神足氏は、現在、奥様に支えられてリハビリの日々を送っています。当初は、前日の食事を忘れるどころか、食べ方も忘れるほどでしたが、積極的に最新型の車椅子や介護食を試したり、家族でハワイを旅したり、ディズニーリゾートや新国立競技場の進んだバリアフリーな設備を訪れるなど、ポジティブに生活するうち、何と梨を剥けるまでに回復しました。そんな日常が、ユーモラスに描かれています。さらに、ベストセラー『恨ミシュラン』以来の相棒である西原理恵子氏のイラストが、絵本的魅力を演出しています。介護に関係されている方は勿論のこと、今は介護に縁のない方にもお楽しみいただけると思います。あっという間に読めて理解が深まる、いまだかつてない’介護本’です!
「できないことはやらなくていい できることを伸ばせばいい」TBS系ドキュメンタリー番組「情熱大陸」放映後 大反響!◆小学生の頃から識字障害で読み書きに遅れが出る→ドローンに熱中し全国大会優勝や世界大会出場を果たす→才能を活かして18歳でドローン空撮・操縦会社を設立「識字障害が気にならなくなったとき、未来が明るくなって、やりたいことにもっとチャレンジしたい気持ちがわいてきました」小学生の頃から読み書きに遅れが生じ、中学生で識字障害と診断。苦しい学生生活の一方で、ドローンと出会い全国大会で優勝するほどの腕となる。18歳でドローン操縦・空撮会社を立ち上げた高梨智樹の生き方とは。【目次】はじめに1 僕と識字障害2 小・中学校に通っていた頃3 高校に通っていた頃4 DO-IT Japanプロジェクトとの出会い5 僕とドローン6 ドローンと歩む未来おわりに
朝日新聞1面のコラム「天声人語」で読む人を魅了しながら急逝した名記者初のエッセイ集。本作は、「天声人語」以外の、ヨーロッパ総局長時代に書かれた海外の文化や社会についてのエッセイや、海外文学の舞台をめぐり、取材を重ねて描く「世界名作の旅」などたっぷりと読み応えある文章を多数収録。
朝日新聞1面のコラム「天声人語」を1970年代半ばに3年弱執筆、新聞紙上最高のコラムニストと評されながら急逝した記者、深代惇郎。シリーズ完結編の第3弾は、これまで単行本未収録のコラムを集めた文庫完全オリジナル版となる。
『テロの文学史』で現代文学のエッジな領域を渉猟した著者が、さらなる衝撃の追尋を開始する。桐野夏生、中村文則、平野啓一郎、西加奈子、吉田修一、村上春樹……。<悪>に魅入られたかのように次々と生み出される現代日本の小説群は、解読されることを欲している。エンタメ/純文学というジャンルを超えて、共振するエクリチュールは、谷崎潤一郎、三島由紀夫、金子光晴、ロラン・バルトといった作家を巻き込み、カルト、ジェンダー、ホラー、幽体、笑いなどのテーマを呼び寄せる。文学を読み、考える「楽しみ」を拡張する意欲作。
本年度「短歌研究新人賞」受賞作(三十首)「Victim」(受賞者・平出奔)大特集「短歌研究新人賞」の研究過去受賞作19作品一気掲載&過去受賞者の新作十首&実践的エッセイ「受賞の秘訣」 嵯峨直樹/奥田亡羊/野口あや子/吉岡太朗/田口綾子/やすたけまり/吉田竜宇/山崎聡子/馬場めぐみ/鈴木博太/山木礼子/遠野 真/小佐野 彈/工藤吉生/川谷ふじの/郡司和斗/中野 霞第56回 短歌研究賞受賞後第一作(五十首)島田修三「草原の輝き」作品連載(三十首)斉藤斎藤「エッセンシャル・ワーク(3)」追悼「岡井隆と前衛短歌」の再研究篠弘インタビュー「岡井隆という『永遠の謎』」歌会始選者論争「佐佐木幸綱、伝説の時評『俺は行かない』」再録岡井隆・初期歌集四作を論じる『斉唱』(阿木津英)/『土地よ、痛みを負え』/『朝狩』(佐藤通雅)/『眼底紀行』(小池純代)短歌時評=佐佐木定綱「基準値」論考=五十嵐淳雄 「三島由紀夫、『肉体』と『創作』(後篇)」短期集中連載渡辺幸一ロンドン在住歌人のメッセージ 3 「孤独担当大臣のいる国で「ひきこもり」について考える(承前)」連載佐藤弓生・千葉 聡人生処方歌集 22松村由利子ジャーナリスト与謝野晶子 11松岡秀明光をうたった歌人─新・明石海人論 27最近刊歌集・歌書評・共選 清水正人/島本ちひろ 水原紫苑選 短歌研究詠草うたう★クラブ 215回 コーチ=斉藤斎藤
誰もが知っている’妖怪’。この不思議な存在は、どのように人々の心に育まれたのだろうか。伝統文化、アニミズムから、特撮、オカルト、UMAに至るまで、さまざまな例を引きながら’妖怪’の真実に迫る!
人気シニアブログ「りっつんブログ」を書籍化!36歳で夫を亡くし、未亡人になって26年。現在62歳の著者・りっつんがひとり暮らしの日々を綴ったエッセイ集。夫が教えてくれたこと、猫との暮らしについて、友だちとの時間、年を取るのも悪くないと思える出来事、62歳のいま思うこと、老後のお金について、をテーマごとにまとめました。還暦を迎えてピアノの弾き語りを始めたり、未亡人のお友達同士で集まってお酒を愉しんだり、飼っている高齢猫と会話したり、夫の遺品を整理したり(夫にとっては宝でも妻にとっては…!?)、YouTubeで最近のメイクを学んだり、引っ越し先を妄想したりするりっつんの毎日。ときには病気の友人を見送ることもあります。そんなときでも、考え方ひとつで恐怖や孤独におびえずにすみます。本書には、自分で自分の機嫌をとる天才・りっつんのひとり暮らしのコツが詰まっています。
セミリタイア生活を捨て、なぜ「政治」を選んだのか? 日本の危機的状況は今も変わらない―― 1に健康、2にパートナー、3に趣味。後半生の優先順位を守り、冬はオセアニア、夏はカナダに太陽を追う「ひまわり生活」は十分快適。ひとつ気がかりは、日本の行方だ。「沈没」へ最悪の道を進む日本政治への提言を熱く語り、リタイアから政治へ、巨泉流生き方の岐路がここにある。<『こんな民主主義いらない』『異見のすすめ』を再編>
こころに種をまく本……薬師寺管長があたたかく語りかける説法をこころに深く受けとめるとき、豊かな安らぎは無限にひろがる――「百里の道は九十九里にしてようやくなかば、永久の未完成に向かって歩みつづけることこそ、みずからに課せられた道」とお写経勧進による白鳳伽藍復興に精進の日々を重ねる著者が、今にして語る心のうち、忘れがたい母への思い、師のこと、友のこと……。
文学の旅人・秋山駿、珠玉の評論――1945年の敗戦は、大人たちの敗戦。そのとき、少年は思索の輝ける荒野へ旅立った! 互いに聴(ゆる)すことないまま、別れを告げにきた前衛党の友、語り尽くして尚、竭(つ)きることのなかった文学の友、ウィスキーの滴りの、眩惑を誘った町よ。一人の文学者の青春と思惟の風景。
遠い昔、愛に渇き、病に苦しみ、夫に裏切られ、子を失い、人をネタンだ女たちが、人生の途上、イエスに出会った……。イエスはその時、どうされたのか? 人間の夢、歎き、祈りのこもった出会いの物語を、名画を通し、現代の光をあて、昔を今に甦らせる感動のエッセイ。本当の愛を知った聖書の中の女たち……マリア、マルタ、サロメもあなたの中にいます。
「人間の存在的な渇望は現実以上に真実である」――我々の現代と西欧の現代、その背後に脈々と流れる、我々が「本能的」に持つ汎神的血液と西欧の一神的血液。生涯のテーマ「日本人でありカトリックであること」を追求する、著者の最初のエッセイ「神々と神と」をはじめ、遠藤文学を確立した昭和40年代までを新編成。文学と信仰の原点と決意を語る熱きエッセイ。
われわれ園芸家は未来に生きているのだ――。草花をこよなく愛したチェコの作家、カレル・チャペックが描く、園芸愛好家の幸福な熱狂に満ちた一年。その軽妙な筆致で世界中の読者を魅了し続ける名エッセイを、著者生誕130年を記念し、新装版として刊行。〈新装版解説〉阿部賢一