【ルポ・エッセイ・自叙伝】タグのライトノベル・小説
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。ローラースケートを楽しんでいるかい? 耳を澄ますと聞こえてくる夢と希望の神様’GOOD SKATE’の声… 。この物語は、その声に導かれてREXINGROLLERDISCOの道を40年にわたって歩み続けるディスコスケーターの‘魂の記録’です。
「ある土曜の昼下がり、タピオカミルクティーを飲みながら颯爽と歩いていたら、喉に異変が。苦しい……タピオカをバキュームしたとき、まちがって気管に入ってしまったようです。(中略)タピオカブームは、もしかしたら年齢的に上限があるのかもしれないと、涙目でむせながら思いました」(本文より)。40代も半ばにさしかかった辛酸なめ子さんが、日常の思わず叫びたくなる瞬間を、エッセイとイラストで語ります。「『忙しいのに、何てことしてくれたの!』(咳をしながらマスクをしない男性編集者にインフルエンザをうつされて)」「『遺伝子くださーい! クローン作りたい!』(少年合唱団のコンサートで)」「『めっちゃ熱い! めっちゃ怖い!』(参拝客に火の粉がぶちまかれるという、大分の起源不明の祭り『ケベス祭り』に参加して)」……。感動、焦り、欲望、恐怖などを職人芸で切り取った珠玉のエッセイ21編。タピオカのように食感抜群です。どうぞご賞味ください!
まだ西洋というものが遠い存在だった明治期、将来、日本の学問や文学を背負って立つ学生たちに深い感銘と新鮮な驚きを与えた、最終講義を含む名講義16篇。生き生きと、懇切丁寧に、しかも異邦の学生たちの想像力に訴えかけるように、文学の価値とおもしろさを説いて聴かせる。ハーン文学を貫く、内なるghostlyな世界観を披歴しながら、魂の交感ともいうべき、一期一会的な緊張感に包まれた奇跡のレクチャー・ライブ。
日本中の注目を集めたロッキード事件を担当し、カミソリと恐れられたエリート検事が、法務大臣官房長の地位をなげうってまで、福祉の世界に転じた理由とは!? 検事時代の思い出から、再びの生きがいを求めて、180度異なる世界に身を投じるまでの心境、福祉に懸ける情熱を、あますところなく綴った話題の書。仕事と生きがいのあり方を問い直す!
酒や料理のうしろには文化がある。フランス料理、イタリア料理から懐石、すし、クジラ・マグロ問題まで、「食」を楽しむためのおもしろエッセイ。ランキングや偏った「常識」から自由になって、酒のつまみに最適の、ちょっとすすんだ大人の「食こぼれ話」。うまい酒を飲みうまい肴を食べたいから、これを読む!
文芸作品はさまざまの様式に従って書かれているが、この本に集めた文章は、様式にとらわれず、自由に書いたものである。創造の少女・ナルダを添景とした愛の物語「遠い街」と、エッセイ風の「憂愁のノート」、それに幻想的作品を加え、四季の色彩がきらめき、詩情ただよう物語集となっている。
まだ「常識」っての、持ってます? もうメンドクサイから、俺の「初恋」の話しちゃうね。よかったら腰抜かしてね。現実に恋愛って、存在しないんだよ。みんなサ、救済の「宗教」と恋愛をゴッチャにしてるんだよね。男って、恋すると「天使」になっちゃうし。それでもまだ、あなたって「常識」を持ってます? 恋愛ってそんなものじゃない…という橋本治的恋愛論!
わたしは精一杯生きたいと、手さぐりしてきた。はっきりした答えのないまま、アメリカヘ行き、沖縄へ移り住んでみようとしている……。66歳にしてスタンフォード大学に学び、沖縄の習慣や行事に眼をみはる日々。貧欲に存分に人生を楽しみ、いのちを愛おしむ眼に映じた風景を切り取る、珠玉のエッセイ集。老いることと、年を重ねることは違う。若い日の問いかけを心の底に持ち続け、爽やかなチャレンジ。さあアメリカヘ、沖縄へ!
枯淡の文体で、人生の知慧をつづる、珠玉のエッセイ。比類なき知性と磨ぎ澄まされた感性で、数多くの名エッセイを発表してきた著者が、「この頃は、気に染まない原稿は書かないことにしている」というなか、自ら選りすぐった名編の数々。日頃気になるアレコレから芸術観まで、成熟の眼に映ったものは――。
体は「女」だけれど心は「男」の性同一性障害。辛さ、悲しみは2倍、でも2倍楽しいフミノの青春ストーリー。文野はいまどき珍しいぐらいかっこいい。(一青窈)常に’女体の着ぐるみ’を身に付けているかのような違和感を抱く日々。心と体の性の不一致に苦悩する「性同一性障害」を抱えながらも、フェンシングに打ち込み、仲間や家族、愛する人たちとの理解を育んできた著者。真剣に悩み、真剣に楽しんできた’フミノくん’の直球自伝エッセイ。文庫版の書下ろし収録。
いまだに毎日迷いながら生きている……。「需要がなくなれば芸人なんて終わり」とわかっちゃいるのに、「あのジジイ、やるな」とまだ世間から言われたい……。「若者に教訓めいたことを何か言ってやりたい」と思うけれど、「そんな立派な人生を送ってきたか?!」と躊躇する。古希・70歳。世間ではもういい大人。歳をとればもっと楽な人生になると思っていたのに……。そんな自問自答の日々を赤裸々に綴った「人生のこれまでとこれから」。自筆原稿収録。
父親になるってどういうこと?ググっても答えが出ないから自分で考えてみた。新米お父さんお母さんの共感を呼んだ「cakes」人気連載に妊娠編(約3万7000字)を加えて書籍化!(豪勢)交際相手から告げられた突然のお知らせ。「父親になる」という現実に直面する一方で、膨らんでいくおなかを横目に追いつかない実感。しかし日々湧き起こり続けるおどろき、そしてよろこび。はじめての妊娠、出産、子育てに家族で立ち向かうエモすぎる20ヶ月間を綴った父親目線の育児実況ドキュメント!率直に言えばビビっている。そのスピード感や、生活の変化、パートナーのホルモンバランスの乱れ、ビフォーイベントが多かったこと、アフターイベントはさらにさらに多そうなこと。そして何より自分の、人間としての性能の変わらなさにも「マジかよ」と言ってしまう。たくさんの先輩諸氏がFacebook上で父親業を営んでいるのはまるで彼岸の景色、沸き立つ不安は日々すごい。(イントロより)「イクメン志向の世の中で、おれたちの敷居を下げる育児エッセイが必要だ」【目次】《妊娠編》突然の妊娠報告はカマキリが解決する街の産科医はすっとんきょうな声を上げる妊婦のホルモンは踊る妊娠初期は難易度がすごいインターネット同じアイコンの人は婚姻届の証人になる先輩の情報はマタニティライフの救い祖母は曾孫の誕生が楽しみお子4Dはとてつもない名作社会生活を送る妊婦はかなり大変な目に遭う夫が妊娠中にやらかす可能性があるマタ旅は限りなく大変なのでよく考えるマタニティ準備期間はバチクソに高まるまんこから人の出るビデオはすごい安定期はいきなり終わる夫婦生活ファイナルシーズンが開幕陣痛は引くほどつらそうありのままに出産ライブビューイング4DX現場で起こったことを話すぜ!新生児の瞳は神秘に輝く《育児編》大暴れクソデカ乳は吸われていく産褥期は闘いだふたりがかりでも育休は鬼ツラ変わり果てた妻の部位は推せる猫も育児世帯の一員である赤子をかわいいと思える日は来る?フェス好き夫婦の第一子は音楽を……3人は京都で食らわされる赤子は祖父母殺しを遂行する育児で夫婦関係はめちゃくちゃになる台湾は子連れをやさしさで包む子の誕生は生活と価値観を一変させる親心はどこからか来て、どこかへ向かう情報はいつしか最低限でよくなる第三の感情は芽生え、ぼくは切なくなる保活の終わりは教育の始まりモテるために覚えた肉じゃがは離乳食になる入園式はおれたちの卒業式だったインフルエンサー園児は親を翻弄する育児一年はこうして終わる
最新作『やすらぎの刻?道』から、代表作『北の国から』『前略おふくろ様』まで――。ドラマ界の巨匠が、テレビの裏側をすべて語りつくした最新刊! 「やすらぎ世代」にも目に優しい、大きな活字で読みやすくしました。シナリオライターを目指す若い人たちにとっても必読の書です。《おもな内容》第一章 昭和から平成、令和をつなぐ物語――「やすらぎの郷」「やすらぎの刻?道」第二章 戦後日本を総括する物語――「北の国から」第三章 東京を離れて見えた物語――「6羽のかもめ」「前略おふくろ様」「りんりんと」「幻の町」「うちのホンカン」「浮浪雲」第四章 富良野がつないだ物語――「昨日、悲別で」「ライスカレー」「風のガーデン」第五章 若き日の物語――「文五捕物絵図」「わが青春のとき」「君は海を見たか」「玩具の神様」第六章 これからの人に贈る物語
「いつかは死ぬ」じゃなくて「いつでも死ぬ」がいいわね──女優・樹木希林はなぜあれほど平気で旅立ったのか。生老病死すべてをいかにおもしろがるか。ここでしか語られない言葉に満ちたラスト・ロングインタビュー。最期を看取った娘・也哉子さんの談話も収録。
ビートたけし大絶賛! 「誰よりも早く笑っちまえって、浅草の笑いはシンプルでいいねえ!」笑いを磨けば長寿も楽々、浅草演芸ホール会長の‘奇跡の83歳’笑老術のすべて。 〈笑いとは、色気です。お色気じゃありませんよ。その人が持っている、人間の色です。もちろん、一色じゃありません。一人の人間のなかにあるいくつもの様々な笑いの色。ですから、笑いを磨けば、その人の魅力は増すのです〉(前口上より) 笑いを磨けば、人生が光る。笑って生きれば、明日が来る。笑えないことも笑っちまう方法があるんですよ!「売れる笑い」をとことん追いかけ、浅草演芸ホールと東洋館を率いる83歳の著者が明かす、笑いの効能、笑いのすべて、笑って生きれば、ボケません! 【目次より】前口上第1章 笑いの効能 ―― 笑っていたらボケません第2章 毒こそクスリ ―― ホンネで生きれば楽々第3章 笑いを探す ―― 誰よりも早く笑え!第4章 笑い名言 ―― 人生を照らす啖呵口上名台詞第5章 粋な男の三原則 ―― ダサく、面白く、生活深くフィナーレ 一日5回、爆笑を!’’ビートたけし大絶賛!「誰よりも早く笑っちまえって、浅草の笑いはシンプルでいいねえ!」笑いを磨けば長寿も楽々、浅草演芸ホール会長の‘奇跡の83歳’笑老術のすべて。〈笑いとは、色気です。お色気じゃありませんよ。その人が持っている、人間の色です。もちろん、一色じゃありません。一人の人間のなかにあるいくつもの様々な笑いの色。ですから、笑いを磨けば、その人の魅力は増すのです〉(前口上より)笑いを磨けば、人生が光る。笑って生きれば、明日が来る。笑えないことも笑っちまう方法があるんですよ!「売れる笑い」をとことん追いかけ、浅草演芸ホールと東洋館を率いる83歳の著者が明かす、笑いの効能、笑いのすべて、笑って生きれば、ボケません!【目次より】前口上第1章 笑いの効能 ―― 笑っていたらボケません第2章 毒こそクスリ ―― ホンネで生きれば楽々第3章 笑いを探す ―― 誰よりも早く笑え!第4章 笑い名言 ―― 人生を照らす啖呵口上名台詞第5章 粋な男の三原則 ―― ダサく、面白く、生活深くフィナーレ 一日5回、爆笑を!
人間の眼は常に曇っている。血走っていたり、酔っていたり、近視眼的だったりする。しかし、そういうときにこそ、歳月の光は静かに、透明に、ものごとを映していく――。人の一生の重み、そこに込められた濃密な意味とは何か。日本、アジア、中東、世界各国の街の中から、人間を見つめる作家のエッセイ集。
失明、いじめ、息子の死……。さまざまな困難が襲った波乱の人生。死にたいと思うこともあった。しかし、「つらいことは一生続かない」と前向きになれるきっかけが必ず訪れた。著者が語る「生きる意味」とは。心揺さぶられる魂の言葉。
小説家・森博嗣は日々何を思い、考えているのか? 2018年7月1日から半年間の毎日の仕事、遊び、思考の詳細。森博嗣堂浮遊書店ブログ「店主の雑駁」から3冊目の書籍化。◎靴下は、どうして「靴の下」なのでしょう?◎お経をスマホで撮ってインスタにアップしたら、現代の写経になりますが、ご利益があるでしょうか。◎大事なことは、そこに法則性を見出すこと。昨日から今日への変化の理由を考えることです。◎飲酒は、年齢制限も法律化されているのに、免許制がないのは、どうしてなのかな?◎一番好条件で一瞬発揮できるものではなく、最悪条件で長く維持できるものが、「性能」という指標です。◎断捨離をするなら、まず一番最初に処分すべきものは、スマホでしょう。
追憶の彼方へ去りし‘出稼ぎ列車’が蘇る新装版。青森発上り急行「津軽」で発見された男の絞殺死体、消息を絶つ出稼ぎ労働者……。大東京の闇に翻弄される男たちを十津川警部が追う。青森発上り急行「津軽」は別名‘出稼ぎ列車’と呼ばれる。午前六時、冬の農閑期に働きに出た男たちを乗せ、定刻に上野に着いた列車から、男の絞殺死体が発見された。湯沢出身の男が、なぜこの列車に乗っていたのか?建設現場から、次々と姿を消してゆく出稼ぎ労働者たち。安否を気づかって上京して来た、その妻まで……。華やかな大都会の死角に仕掛けられた、巧妙な金儲けの罠。闇の手に翻弄される男たちを追う十津川警部の怒りが爆発、相棒の亀井と必死の捜査がはじまる。※この電子書籍は1989年6月に文藝春秋より刊行された文春文庫の新装版です。
許し、許されることの意味を教えてくれる。 名作『氷点』の、朝日新聞一千万円懸賞小説入選から五十年を記念して編まれたエッセイ集の文庫化。第一章には、応募にいたる経緯や、新聞連載中の読者からの反響、自身が行った講演の模様など、『氷点』にまつわる文章を収録。新聞連載中に発表されたものもあり、当時の作者の息遣いが伝わってくるようである。また、二人三脚で作品を作りだしてきた夫・光世氏の当時の日記を公開。さらにその日記について行われた特別インタビューを通して、執筆時の二人の生活ぶり、入選までの様子など、名作誕生のエピソードを伝える。 第二章には、『積木の箱』『泥流地帯』など他の作品への思い、療養中に出会った短歌との関わり、支えてくれた忘れ得ぬ人たちのことを綴ったものを収めている。キリスト者であり、作家である三浦綾子を形作ってきた多くの物事が、愛すべきものとして浮かび上がる。「私はね、人間って『ごめんなさい』と神様にも人にもいえる。自分が許してもらわなければならない存在だと知ることが大切だと思うの」 人間誰しもが持つ弱さ、知らず知らずのうちに犯してしまっている罪。許し、許されることの意味をそっと教えてくれる、優しさに満ちた一冊。
谷川俊太郎第三詩集と第一エッセー集の合本。『愛について』は1955年の刊行。いつまでもそんなにいつまでもむすばれているのだどこまでもそんなにどこまでもむすばれているのだ弱いもののために愛し合いながらもたちきられているものひとりで生きているもののためにいつまでもそんなにいつまでも終わらない歌が要るのだ………と始まる抒情的とも思える詩について(タイトルは「愛」)、詩人は言う。<そのころは、一種理想主義的な、愛に対する過剰な思い込みがあったんでしょうね。若かったんですよ。……ただ、これも、ぼくには愛の形だと思えるんですけどね>そして『愛のパンセ』は1957年に刊行された初のエッセー集。<私は自分の青春を、愛というものと切り離しては考えられない。私はすべてを愛を中心にして感じとり、考えた。愛こそ最も無くてはならぬものであり、それ故に私はいつも愛に渇いていた>谷川俊太郎の若さ溢れるこの2冊は、谷川ファンだけでなく、若い読者にも新鮮にとびこんでくることであろう。
「植田さん、会社を辞めて、バリでヤキソバ屋でも開いたほうが幸せかもね」の一言からすべては始まった。さくらさんを始めとする「男子の会」のメンバーは動揺する植田さんを伴い、ホントにバリへ! 焼きそばの研究や、物件交渉、睡眠不足での看板作りなど思ってもみなかった数々の難題に立ち向かう! 現地での奇跡の出会いもあり、事態は好転するかにも思えたが──。ジョーダンみたいな本当の話。
混迷の現代日本の舵取り役を、今、戦国武将に求めるとすれば、やはり信長か、はたまた秀吉か――否、水先案内人は徳川家康を措いてありえない! 資源に恵まれぬ地に生れ、人質生活を長く強いられた家康のサバイバル戦略を、独自のデータと「加藤史観」が解明する歴史エッセイ。伝奇小説『宇都宮城血風録』を加えた遺作集。
3年ぶり! 森下えみこが描く、待望の書き下ろしがオールカラーで登場!「未来は見えないけれど、せめて今を楽しく暮らしたい」。会社員で一人暮らし、世間にも、自分にもちょっとお疲れ気味の「のぞみ」が、日々の生活に癒しと潤いを取り入れようとするお話です。平日がラク?な部屋づくり、心地よく眠るコツ、小さな疲れやモヤモヤを減らすコツ、最高の安心感を得られるおやつ選びなど、日常のちょっとしたことを変えていくことで、自分をいたわる暮らし方を発見していきます。少し立ち止まっていろんなことを見つめてみると、今の私にぴったりな毎日を送ることができる。ゆる?く、小さく頑張っていく「のぞみ」に、ほんのり元気をもらえる1冊です。読み終わった後は、明日が少し楽しみになるはず。<著者について>イラストレーター/マンガ家静岡県生まれ、コミックエッセイのほか、書籍や広告、雑誌などのイラスト、マンガを手がけている。主な著書に『40歳になったことだし』(幻冬舎)、『今日も朝からたまご焼き』、『独りでできるもん』シリーズ(ともにKADOKAWA/メディアファクトリー)、『キャベツのせん切り、できますか?』(ナツメ社)など多数。
YouTube、Twitterで累計23万人が共感。SNS界に突如現れたとどろんが全編書き下ろした、コンプレックスを抱えながら世界と戦う術。(累計23万人は2019年6月末時点の数字です)---昔から自分の顔が嫌いだった。この顔のせいで常に人生はどん底だった。「死にたい」と言えば「そんなことで」と言われたけど、私にとっては「そんなこと」が全てだった。皆がブスだと笑うから、私は人前で笑う事も泣く事も怖くなった。でも人の目を見られなくなり下を向くと、「ちゃんと前を向きなさい」と怒られた。「外見をそんなに気にするなんておかしい」「内面がダメだから外見も悪くなる」私の劣等感の根源である「世間」は常識人のような顔をして、私という人間をどんどんダメにした。この世の中はとても生きにくかった。生きる事は強制されるのに、私が普通に生きる事を許してはくれない。でも私は諦めきれなかった。私だって普通の女の子のように生きてみたい。好きな洋服を着て、誰の目も声も気にせずに街を歩いて、大好きな苺のパフェを食べて。それだけでいいのに。苺のパフェも洋服も自分で買うし、手を繋いでエスコートしてくれる彼氏もいらない。お姫様はいいなぁと思うけど、自分がなりたいわけじゃない。魔法にかけられたいわけじゃなくて、王子様に迎えに来てほしいわけでもなくて。自分の力で頑張るから。だから自分の好きに生きて、自分の好きな姿で死にたい。こんな理不尽な世の中なら毒を吐きまくってでも幸せになりたい。お姫様が呑気に王子様を待っている間に、他の誰でもない、私自身が私を幸せにしたい。未来を決めるのは私だから、王子様も魔法もいらない。(はじめにより)---
老いについて語ることは、幸福について考えることに重なる――。認知症への恐れ、歳を取りそこねるために生じる恥や勘違い、若さへの見苦しい執着。一方、歳を経たがゆえの味わいとは。精神科医が、臨床現場や文学作品のなかに、身につまされる事例や望ましい「年寄り」の姿を探る。哀しくもおかしな老いの見本帳。
愛犬の死、湖上花火、大岡昇平夫妻や土地の人々との交流……。執筆に加え講演、選考会など多忙をきわめる夫・泰淳の仕事の合間を縫うように過ごした富士山荘の日々を綴る。昭和四十一年十月から四十四年六月の日記を収録。田村俊子賞受賞作。【全三巻】〈巻末エッセイ〉しまおまほ
はじめてのクルマ購入のために数十台もの車の試乗を繰り返しながら、考え、悩み抜き続けるリアルなドキュメンタリー・エッセイです。車を通して自らの生き方を考え直したり、様々な人とのやりとりから新たな人生に気付かされるなど、車好きはもちろんのこと、そうでない方も次の展開にハラハラしながら楽しむことができる内容です。気に入った車は評価し、そうでない車は正直に批評する、そんな歯に衣着せぬ痛快さが魅力で、この本を読めば、気になる車がきっと一台は見つかるはずです。
高円寺で朝まで語り合った、貧乏だけど楽しかった日のこと。初恋の女性・マキちゃんに指輪をプレゼントして、耐え難い悲しみに満ちた日のこと。「めざましテレビ」での出演をきっかけに、伝えるという解釈が変わった日のこと。SNSのエゴサーチで怒りに震えた日のこと。そして「もうほとんどの夢が叶った」と言われて嬉しくなった、あの日のこと――。音楽シーンで強烈な個性を放つ4人組ロックバンド・クリープハイプのフロントマンとして、作詞作曲も手掛ける尾崎世界観。これまで『祐介』『苦汁100%』『犬も食わない』などを上梓し、文学界でも脚光を浴びる著者が紡ぐ、無防備なほどにリアルな本心。雑誌『ダ・ヴィンチ』で2018年4号から1年間連載したエッセイに大量の書き下ろしを加えた単行本が、ついに刊行。他人に笑われても「好きなもの」を大事にする著者の強さの裏にひそむ葛藤は、生きづらさを抱えるすべての人に共感する――。お守りのように大事にしていた日々をつづったエッセイ。【電子特典:写真&サイン付き】
「四十になるのが、嫌で嫌で仕方なかった」林さん。ところが「人ヅマだろうと、子持ちであろうと、四十代はモテ期。女としての黄金期だった」。Facebookの「素敵な元カレは、女のごほうび」だし、「手放すには惜しい妻でいるために」、女磨きも厭わない。「中年女が若い女に勝つ方法」も知っている。「結局、夫は自分の延長線」と観念しつつ「四十代を迎え」、「五十代を頑張れ」ば「充実の六十代がくる」。マリコ流女のバイブル。