【ノンフィクション・ドキュメンタリー】タグのライトノベル・小説
ひたすらに急成長を続けてきた日本の経済は、1970年代に入ると、大きな壁にぶち当った。日米繊維戦争に顕在化したアメリカとの構造摩擦や、追いうちをかけるような石油ショックの衝撃。日本を転換させた「動乱の1000日」の当事者たちを詳細に取材し、鮮烈に甦らせた渾身の大河ノンフィクション。「経済大国」日本は、激化する外圧の中で燃えつきるのか残るのか――。スリルに富んだ感動的な日本人の記録。<上下巻>
釜ヶ崎に接する西成海道町。かつては人間的な体臭に満ち、庶民の哀歓が溢れていた街は、今やその面影を失い、陰湿な街に変貌していた。一時、この街に落魄の身を寄せていた著者が、現地取材し、古ぼけたアパートの住人を中心に、愛憎にうごめく底辺社会の人間像を活写。失われたものへの愛惜をこめて描いた力作。
内容は、『週刊プレイボーイ』で連載中の人気コラム「ライクの森」に加筆・修正をほどこし、さらに書き下ろしパートを加えたもの。全国各地の路線や名車両だけではなく、「ガンダムスタンプラリー」や「世界の鉄道マニア事情」など、鉄道にまつわる幅広いテーマについてゆる?く、マニアックに語っている。鉄道ファンは共感しきり、鉄道ファン以外も気軽に‘鉄’の面白さに触れられる、市川紗椰ならではの鉄道本が誕生!<収録されているテーマ>相模鉄道/名古屋鉄道/山万ユーカリが丘線/107系電車/EF81形/モノレール/コロッケトレイン/春のダイヤ改正/駅そば/スタンプラリー(ガンダム篇)/高輪ゲートウェイ駅/京浜急行の駅名/鉄道の音/ドイツの蒸気機関車/世界の鉄道マニア/市川紗椰の偏愛路線 etc.【著者プロフィール】市川紗椰(いちかわさや) 1987年2月14日生まれ。父はアメリカ人、母は日本人。4歳から14歳までアメリカで育つ。現在、モデルとして活躍するほか、ラジオ、テレビなどに多数出演。鉄道以外にも、食べ歩き、地形、アニメ、相撲、美術、音楽など、さまざまな分野のカルチャーをマイペースに楽しむ。
母と過ごした最期の日々を綴ったメモワール。『食堂のおばちゃん』や『婚活食堂』などのベストセラーシリーズのほか、テレビやラジオの出演も多い元「食堂のおばちゃん」松本清張賞作家、山口恵以子さんが最愛の母と過ごした最期の日々をあたたかな筆致で克明に綴ったエッセイ集です。山口さんは2019年1月18日、母・絢子さんを自宅で看取りました(享年91)。本書は絢子さんの病状を克明に綴ったドキュメントであり、絢子さんに認知症の症状が出始めてからの18年間を振り返るメモワールでもあります。山口さんは母への思いをこう綴ります。<私と母は60年も同じ屋根の下で暮らし、二人三脚でやってきた。住む場所があの世とこの世に分かれたとしても、私と母の二人三脚はこれからも続いていく。そう思えてならない>変わりゆく母の様子に混乱する山口さんはどのように現実を受け容れたのか。その中でも変わらない母娘の穏やかな日常や最初で最後の京都旅行。迫り来る介護の日々と余命宣告――いつか直面するかもしれない親の介護や大切な人との別れ、さらに葬儀や墓のことまで。本書を読めば、目の前にいる人との時間を改めて大切に思い、突然来る‘その時’を受け止められるはずです。
作家・橘玲氏も推薦!!マルサを超える国税最強部隊「資料調査課」出身の著者が描く緊迫の金融小説が誕生!「タックスヘイヴンやオフショア法人を使った仮想通貨の租税回避スキームとそれを暴こうとする税務当局の執行体制とその限界が元国税実査官によって明かされる。」(橘玲氏)仮想通貨のマーケットテイカーで、大口取引者を指す「クジラ」とも呼ばれる北条悟は、マルチネットワークグループのリーダー・豊丸にアルトコイン「ビリオネアトークン」のICOをもちかけ、14億円もの巧妙な脱税スキームを企てる。一方、東京国税局課税第一部の高松と菅野は、セミナーで多数の会員を募り、勢力が急拡大している「ビリオネアトークン」に危機感を抱き、違法な税金対策を打ち崩すべく調査を開始する――。(本文より)「仮想通貨で儲けた奴のことをなんて呼ぶか知ってるか」?菅野が首を傾げると、「『億り人』って言うらしいぜ。気が利いてるようで、なんだか胸糞の悪いダジャレだよな」「まったくです」菅野は苦い顔をした。「脱税しておいて『億り人』を名乗る奴なんざ、我々が追徴課税という名の冥界への『おくりびと』になってやりましょう」元国税局実査官である著者による綿密な取材に基づいた圧巻の金融小説!電子版特典:マルサでも手出しできない巨悪脱税事件を調査する国税局資料調査課、通称「コメ」の真実を初めて明らかにした「国税局資料調査課」(2015年7月刊)の一部を電子版特典として、追加収録!
『蒼穹のジャック』として配信していた作品に、補筆し改題したもの。本書は不幸にも牧場経営にしくじり負債をかかえながらも、「養鶏」で再起を図ろうと苦闘する男のノンフィクションとも言える物語である。借金取りに追われたり、交通事故にあったり、卵が売れなかったり等々様々なトラブルに見舞われながらもめげずに生きる姿は、作者の資質なのか意外に湿っぽくなく、ユーモアさえも感じられる。補筆箇所では、卵アレルギーの子を持つ親に喜ばれることで、化学添加物を一切使わない自家配合の飼料に自信を得て、タマゴ屋として力強く歩もうとする様子が描かれる。
ノンフィクション、評論、エッセイ、詩など幅広いジャンルの作家による短編集です。従来、当社で刊行していたノンフィクション短編集『KOO』と、フィクション短編集『とびうめ』を統合し、新創刊しました。多彩なジャンルの作品に触れたい方、自分の得意分野以外から新しい発想を得たい方に楽しんでいただけるよう、定期的な刊行を目指します。
ノンフィクション、評論、エッセイ、詩など多彩なジャンルの作家、クリエイターが集う短編集です。表紙のアーティスト作品、中面の記事、作品はすべて書き下ろしです。今号は、ジャーナリズム、ノンフィクションの分野から吉村久夫(近著『二十一世紀の落とし穴』)、山田邦紀(近著『ポーランド孤児・「桜咲く国」がつないだ765人の命』) 、坂本俊夫(近著『シリーズ藩物語 宇都宮藩・高徳藩』) 氏らが執筆。書き手、読み手、作り手が集い、想像性と創造性を高め合える場にしたいという思いを込めて、今号は『「創りたい」「書きたい」思いを刺激する』というキャッチフレーズにしました。
ノンフィクション、評論、エッセイ、詩など多彩なジャンルの作家が集う短編集です。表紙、中面ともに書き下ろしで構成。今号の装幀は、山本美智代氏(装幀テーマは「春おぼろ」)。ノンフィクション、ジャーナリズムの分野から、吉村久夫(近著『二十一世紀の落とし穴』)、山田邦紀(近著『ポーランド孤児・「桜咲く国」がつないだ765人の命』) 、坂本俊夫(近著『シリーズ藩物語 宇都宮藩・高徳藩』) 、教育の分野から皐 一(『遊び保育の実践』『子どもの「居場所」を求めて』)、芸能(落語)の分野から五十嵐秋子(『柳家喜多八膝栗毛』)らが執筆。読み応えのある力作揃いです。
ノンフィクション、評論、エッセイ、詩など多彩なジャンルの作家が集う短編集です。今回の表紙はフレスコ画家の藤木朗皓氏のフレスコ画を全面に配した、秋らしい装丁です。中面では、ジャーナリズムの山田邦紀(近著『ポーランド孤児・「桜咲く国」がつないだ765人の命』) 、教育の小川博久(『遊び保育の実践』『子どもの「居場所」を求めて』)、芝居、脚本の山崎ふら、一宮晴美、ミュージシャンの小林ヨシオ氏らが執筆。様々なジャンルの作家、クリエイターが集い、作品世界を介して文化や人智をリレーしていきます。
ノンフィクション、科学、環境、美術、音楽、映画、芸能など、多彩なジャンルの作家、クリエイターによる短編集(Selected Works’ Collection)。ジャンルや肩書を超えた、誌上でのつながりと交流を実現しています。今号の表紙は、画家の山本美智代氏が50年前に制作した未公開挿絵をもとに装幀。中面の執筆者は、酒井佐忠(文芸ジャーナリスト)、鳥居明雄(日本古典文学研究)、太田和彦(総合地球環境学研究所)、星埜恵子(演劇美術)、五十嵐秋子(落語、古典芸能)ほか。各執筆者が専門領域における最新の注目テーマで書き下ろしています。
講談社ノンフィクション賞 新潮ドキュメント賞 ダブル受賞。メディアの帝王といわれたフジサンケイグループの議長・鹿内信隆。フジテレビを日本一のキー局に育て上げ、息子の春雄を後継者にした後に引退を表明。鹿内家の支配は完璧に見えた。しかし、春雄の急死、それに伴う娘婿・宏明の議長就任――グループ内部は静かに揺れ始める。そしてクーデターが起きたのだ!
19世紀から20世紀にかけての欧州の事例を、ルポルタージュの手法も用いながら解析した本書は、原著刊行から百年近く経つ現時点においても、さまざまに研究されており、また、現実政治の動きを見るなかでつねに参照される名著である。いかに国家権力を奪取し、またいかにそれを防御するかについて歴史的分析を行うとともに、引き起こす人間の人物論や心理状態の描写も豊富に含んだ、まさに古典中の古典といえるこの著作について、現代的観点から全貌を新訳した中公選書版にもとづき、註釈を増やしてより理解しやすくした文庫版がここに登場。
冤罪など他人ごとだと思うかもしれないが、ひとは誰でも狙いをつけて逮捕され、密室での厳しい取り調べをうければ、犯してもいない罪を自白してしまうようになるだろう。今も警察・司法権力は、無実のひとを犯人に仕立てあげている。無実のひとが、殺人犯に仕立てあげられる原因はどこにあるのか。戦後の冤罪事件の経過を詳細に追い、恐怖の実態を伝える告発ドキュメント。
ひたいの八の字模様から「こまり顔」といわれるハチは、「幸運のまねきねこ」として知られています。一方で、飼いねこなのに「ひとり暮らし」、昼間はたばこ店で「アルバイト」と、生活はナゾにつつまれていて…!? なぜひとり暮らし?? なぜアルバイト?? そこには、いくつかの偶然と、ハチと飼い主、ハチとたばこ店店主親子の間の深い絆がありました。誰も知らなかったハチのヒミツに迫る、心ほっこり感動物語!!
【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。あきらめない心が、道をひらく!1982年、福井県と石川県にまたがる山中で、中学生の少女が不思議な石を拾ったことが、日本一の恐竜博物館誕生のきっかけとなりました。当時は、日本海側からは恐竜の化石は発見されておらず、「恐竜」が怪獣や幻の生き物と捉えられていた時代。この小さな化石の大きな可能性に情熱を注ぎ込み、あきらめずに調べ続けた博士と、それを支えた多くの人々。「恐竜王国・福井」の礎となった汗と涙の発掘奮闘記を、エピソード漫画やグラフィック図鑑も交えながら、ノンフィクション読み物としてまとめた1冊です。
危険地帯ジャーナリスト・丸山ゴンザレスが見た世界のうねり。麻薬戦争、マリファナ合法化、難民、貧困、ブラックビジネス、スラム街、大都市の陰影。世界中にあふれる様々な「闇」と、そこに生きる人々を追いかけ問い続けた、クレイジーな旅の記録。その後のストーリーと、作家・佐藤究との対談を新たに収録。これだけ危険地帯に行っているゴンさんの座右の銘のひとつが、‘right time, right place’で、つまり「正しいときに、正しい場所にいる」こと。 ――佐藤 究(巻末対談より)
奇才あらわる。「バイきんぐ」のじゃないほう芸人、西村さんの最初で最後の初エッセイです。小峠さんよりも先に書籍を出版。社内の反対を押し切っての刊行です。はっきり言って、売れる期待は全然していません。ただ、キャンプだけではない、西村さんの‘無駄な才能’を楽しんでいただけると幸いです!有益な情報はほとんどないですが、読むとほんの少しだけ元気がでます。暇な時に僕はジグソーパズルをやる。本当に気が向いた時だけなので年に2、3回くらい。年に2、3回なら結構やっている方ではないかと思う人もいるでしょうが違うのです、僕はまだ完成してない1000ピースのジグソーパズルを年に数ピースずつ、気がつけば14年という気が遠くなるほどの時間をかけてやっているのです。1日1ピースやるだけでも3年もしないうちに完成しますからね。「完成させる気がないだろう?」とよく言われますが14年の間コツコツ数ピースずつやっているし、その間4回引っ越しして、そのたびに毎回作りかけのまま梱包しては開梱を繰り返し、ホコリがかぶればパズルを吸い込まないように掃除機をかけ、謎のちぢれ毛が紛れ込めば丁寧に取り除き、それはもう大事に扱っているのです。いつか完成するのを夢見て。(本文より)【著者プロフィール】西村瑞樹 (にしむら みずき)お笑いコンビ「バイきんぐ」にて主にボケを担当。相方はツッコミの小峠英二。現在はソニー・ミュージックアーティスツ(SMA NEET Project)所属。2012年『キングオブコント』(TBS)で優勝。2019年、YouTubeにて『CAMP西村チャンネル』を開設、配信開始。初の冠番組『西村キャンプ場』(テレビ新広島)が、2019年からレギュラー化。趣味はキャンプ、映画鑑賞、TVゲーム。特技は野球とカラオケ。本書は初の書籍。
一晩で億単位の金が動く、禁断の闇ポーカー。L・ディカプリオ、T・マグワイアら著名人や名だたる投資家が通いつめた賭博場の女性経営者の、栄光と凋落のすべて――。映画『モリーズ・ゲーム』2018年5月11日(金)全国ロードショー!配給:キノフィルムズ監督・脚本:アーロン・ソーキン出演:ジェシカ・チャステイン、イドリス・エルバ、ケヴィン・コスナー他実在した超高額ポーカーの舞台裏。映画原作!一夜を境に裏社会をのしあがるサクセスストーリー。驚異の実話!田舎からLAに出てきたばかりのモリーはある晩、裕福な経営者からプライベートなポーカーの手伝いを頼まれる。連絡先リストにはレオナルド・ディカプリオら大物セレブや有名資産家の名が並び、一晩で稼いだチップは月収を超えた。その夜を境にして、モリーは億単位の金が動く極秘ポーカーの主催者に瞬く間にのしあがっていく。FBIに逮捕される朝まで――。謀略に満ちた裏社会の回顧録!
これはアルツハイマーになった父が80歳で夢を叶え、世界に歌声を響かせるまでの物語。歌が人生にもう一度光をくれた――父と息子の絆を描いたノンフィクション『奇跡体験!アンビリバボー』やテレビCMでも話題に2016年秋。アルツハイマーの80歳老人がCDデビューを果たしたというニュースが世界中を駆けめぐった。テッド・マクダーモットがアルツハイマー病と診断されたのはその3年前。陽気だった性格は一転して怒りっぽくなり、昼夜問わず妻に当たり散らしてはガラクタを庭に集め、いつしか実の息子のことさえ忘れ、症状は悪化の一途をたどるばかり。そんな出口の見えない日々に一筋の光をくれたのは、幼い頃からテッドが愛した‘歌’だった――。息子サイモンが綴った、すべての人に届けたい魂のノンフィクション。
老いを笑いに変えるエッセイ。待望の文庫化。 皮膚科では「老人性」を連呼され、老眼鏡は片時も手離せなくなり、数々の言い間違いに物忘れ……。著者が「老い」を実感した出来事が、次から次へと、ときに毒舌を交えながら軽妙に綴られる。「アサガオ」と言っているつもりが「アジサイ」と言い続けて夫に指摘されたエピソードや、若いショップ店員に「ジーパン」と言っても通じず、「デニムですね」と言い換えられて衝撃を受けた話など、クスッと笑える話題が満載。その一方、体調の急変で倒れた話や、自身の乳ガン闘病記まで、考えさせられる話もぎっしり。乳がん闘病記では、告知から術後までの事象と心の動きが、時間軸を追いながら克明に綴られています。ひとつ間違えば重くなりがちなテーマながらときに笑いまで誘うのは、筆者の軽妙な筆致のなせる業。 「ああ、あるあるある」と共感したり、思わず声を出して笑ってしまったり、時にはホロッと泣けたり。 さらに、同じく著名な漫画家である夫君も頻繁に登場し、格好の題材に。共に歳を重ねたからこその絶妙な掛け合い、いつのまにか逆転した!?夫婦の力関係など、偽らざる夫婦関係も垣間見え、それがまた深い味わいに。「老い」が愛おしくなる一冊です。
原発再稼働の可否を決め、死刑宣告をし、「一票の格差」について判断を下す――裁判官は、普通の人には想像できないほどの重責を負う。その重圧に苦悩する裁判官もいれば、個人的な出世や組織の防衛を優先する裁判官もいる。絶大な権力を持つ「特別なエリート」は何を考え、裁いているのか?出世欲、プライド、正義感、情熱…生々しい感情が渦巻く裁判官の世界。これまで堅く閉ざされていたその扉を、粘り強い取材が、初めてこじ開けた。「週刊現代」連載時から大きな反響を呼んだノンフィクション「裁判官よ、あなたに人が裁けるか」に大幅な追加取材と加筆を行い、ついに単行本化。
現代を代表する国文学者にして「令和」の考案者とされる中西進の卆寿記念出版。中西万葉学、中西文学論、中西日本人論のすべての原点といえる、東大卒業論文を、90歳の原点として、令和の今、出版して世に問う。400字×674枚の圧巻の手書き原稿がここによみがえる。日本古代において、韻文と散文は如何に成立してきたのか。卒業論文ながら極めて高い学術性は、現代の国文学者、国文学の学生らにとっても非常に有益な着眼点や論点を提供する。
ノンフィクションの傑作『メディアの支配者』から14年、驚異的な取材力と丹精な筆致で知られる著者の、待望の新作。フジテレビとテレビ朝日は1959年、日本テレビ、TBSに続く民放テレビ第三局、第四局として産声をあげた。テレビ局が「カネのなる木」だということが明らかになるにつれ、多くの政商、旧軍人、メディア企業、政治家たちが群がった。なかでもフジ、テレ朝の2社に深く食い込んだのが、出版社「旺文社」を経営する赤尾好夫である。自らが支配するラジオ局文化放送を通じて両社の株を握り、テレビ朝日では東映社長の大川博を追い出し、経営権を握った。その息子・赤尾一夫もテレビ朝日の大株主として独特の存在感を発揮、さらにマネーゲームへと狂奔していく。テレビの系列化に乗り遅れた朝日新聞はその間隙をつき、テレビ朝日を支配しようともくろむ。一方のフジテレビのオーナーとなった鹿内家だが、突然のクーデターによって鹿内宏明が放逐され、日枝久による支配体制が確立される。しかし、その後も、フジの親会社・ニッポン放送株の10%を握る鹿内宏明の存在が、日枝に重くのしかかった。それを振り払うためのニッポン放送、フジテレビの上場が、思わぬ「簒奪者」を呼び込むことになる――。絡み合うようにうごめく二つの「欲望のメディア」。膨大な内部資料を入手し、その相貌を赤裸々にする。
動物のフンをころがすフンコロガシ(タマオシコガネ)、自分よりも大きなえものを狩るハチ、空を飛ぶクモ……ファーブルがかんさつした虫たちは、さまざまな秘密、生きていく知恵をもっていました。「なに?」「なぜ?」「どうして?」知りたがりだったファーブルののこしたかんさつ記録にはたくさんの「発見」がひそんでいます。おどろきの発見と自伝をおりまぜた大けっさく!!【もくじ】この物語の作者/みなさんへ/はじめに/セミ/タマオシコガネ(フンコロガシ)/ジガバチ/虫たちとのであい/サムライアリ/カニグモ/カミキリムシ/ミノムシ/おしまいに/この物語にでてきた虫たち/解説(脚注監修…筒井学「ぐんま昆虫の森」飼育専門家)/≪特別収録コラム≫奥本大三郎『ジュニア版ファーブル昆虫記』より1 アリのみつけ方と飼い方/2 カミキリムシのみつけ方と飼い方/3 ふん虫のみつけ方と飼い方
雑誌の表紙を飾ったりTVに出演したりする「単体」と称されるAV女優に対し、名前すら出ることのない「企画モデル」と呼ばれる女たち。セックス、人生、 夢、希望…何が普通かわからない混沌とした世の中で、人前でセックスするのはコンビニのバイトと変わらないという彼女達の価値観はどのようにして生まれた のか?現代を生きる女たちをリアルに描いた大好評ノンフィクション第二弾!
少年の「心と行動」の闇。小説「オウム事件」。――出家修行者たちは、麻原彰晃を信じて従えば、ハルマゲドン後に生き残り、自分たちの時代がくると信じていた。そういう事件をモデルに小説を書くにあたり、わたしが選んだ主人公は、15歳の少年だった。「王様は裸だ」と見破ったのが子どもであるように、醜悪な教祖たちを描きたかった。(佐木隆三)
「守れ、墳墓の地」を旗印に、住民の先頭に立った〈大将〉は、暴には暴、法には法で、権力の横暴と闘い抜いた……。熊本〈蜂の巣砦〉を拠点に、10余年にわたるダム反対闘争を展開した老主人公の、痛憤と痛快な闘い振りを描いた、記念碑的作品。ほかに、組合長選挙を諷刺した「△」、単行本未収録の「その箱はなぜ黒いのか」を併録。
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。熱き戦後日本史全10巻!!安保、日本全土を揺さぶる!!不安定な政局が続くなか、三木武吉は策士最後の奇策「保守合同」を成し遂げる。日ソ復交を果たして総理の座を退いた鳩山一郎の後継をめぐる岸信介・石橋湛山・石井光次郎の総裁公選は、7票差で石橋に。だが、その石橋は病に倒れ、組閣後2カ月で総辞職した。岸内閣の課題は日米安保条約の改定。「安保反対」を叫び、国会議事堂を取り巻くデモ隊。強行可決を狙う岸。日本全土を揺さぶる、昭和史の転換点を迎える。傑作戦後日本史第3弾!!解説:佐高信※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。
4人を殺害した暴力団員に下った判決は死刑。被告は、弁護人のおこなった控訴申立てを自らの意志で取りさげ、自分の生涯と犯罪歴を手記に残して絞首台に消えた。この〈潔い振るまい〉は何を意味するのだろう……。現実の殺人事件に取材し、さらに本人の手記を加えて構成、殺人犯の〈人間〉を追求した異色作。