母が家を出ていった時、ドーラは17歳だった。それからは年の離れた幼い妹を育てることに身を捧げ、社交界に出ることもなく生きてきた。しかし妹が結婚した後、父の再婚相手に家を出るよう促される。田舎に音楽教師の求人を見つけ一人で赴いたドーラは、自分の家を持ち仕事も軌道に乗って、穏やかに暮らしていた。ある日、妹の夫の友人であるスタンブルック公爵が訪ねてくる。彼は友人夫妻の結婚式で会ったドーラが忘れがたく、なんと求婚するためにやってきたのだ。驚くドーラだったが、彼女もまた公爵のことを想っていた。二人は将来を誓いあい、晴れやかに結婚式を迎えようとしていたのだが……。魂の癒しと再生を描く《サバイバーズ・クラブ》シリーズ、ついに感動の最終巻!