現代において,ソフトウェアが生み出す価値はますます影響を増し,既存の企業のビジネスを1つのソフトウェアが脅かすことも少なくない。しかし,古くからソフトウェア開発に関わってきた企業でさえも,旧態依然とした開発方法に苦しみ,変化の速いマーケットの中で競争力を失っている。一部の企業では,アジャイルやDevOpsといった手法を用いてソフトウェア開発を効率化したいと考えはじめているが,エンタープライズレベルでうまくいっている例は少ないのが実情である。本書は,制限の多い組織全体にアジャイルとDevOpsを適用するこれまでにない組織変革の指南書である。アジャイルやDevOpsは決して一部の先進的な企業やオープンソースだけのものではない。一企業にも応用できる事例がここにある。なぜなら先に挙げた実績は,HPのエンタープライズ向けプリンタでのファームウェア開発における変革の軌跡をもとにしているからだ。あなたの企業が世界で戦うための原則を本書で確かめてほしい。日本語版特別付録として,国内のDevOps事例を収録。