愛妻家でやり手の営業部長・阿久津は、20歳下の優秀な部下・辻沢に恋をした。いい歳をしてなにを血迷ったか衝動的にキスをしてしまうが、辻沢もまた阿久津に憧憬以上の想いを抱いていた。気持ちが通じ合い、出張のたび幾度となく身体を重ねるが、狂おしく情熱的な愛は留まることを知らず――? 表題作他、愛執の果てを描く「メビウスの環」、ひとつの愛の残酷な終焉「一通の手紙〜詫び状〜」、商業未発表作「もう一通の手紙〜チームメイトへ〜」を収録したストーリーテラー・綺月陣の原点に迫る幻の作品集! 初出 「殉愛」1998年 小説イマージュクラブ1月号 「メビウスの環」1998年 小説イマージュクラブ7月号 ※2011年発行、学研もえぎ文庫「殉愛」に2編収録 「一通の手紙 〜詫び状〜」1997年 小説イマージュクラブ5月号 「もう一通の手紙 〜チームメイトへ〜」2000年5月 同人誌「アネモネ」収録 ※電子化によりサブタイトルを改題