人はいつだって幸せになれる―切なさと温かさが織りなす珠玉の恋愛ストーリー僕はこのままでいいのだろうか。冴えない日々の中で、思い出したのは14年前に別れた恋人との輝く日々。彼女から預かったままになっていた「切符」から運命が再び動き出す。母の病気を機に画家になることを諦めた池本光一は、保険会社のサラリーマンとして働いているものの、絵への情熱を捨てきれないでいた。不思議なことに何もかもが順調だった高校生以降、絵だけではなく恋愛もうまくいかない。「あの頃に戻りたい」そう思った時に目にはいったのは、かつての恋人・亜沙美から預かったままになっていた「幸福行きの切符」。この切符が自分を幸福へと導いてくれるかもしれない―。夢と現実の狭間で葛藤しながらも、「幸せ」の意味を問う純愛小説。