大切な妹を傷つけた最低の男を、まさか、愛してしまうなんて。ターンは里親夫婦の娘イーヴィと本当の姉妹のように育った。あるときイーヴィが、ひどい失恋をして寝込んでしまう。キャズという金持ちの男に弄ばれ、婚約破棄されたというのだ。ターンはいても立ってもおれず、その男に会おうと決めた。妹の絶望を知れば、彼は思い直してくれるかもしれないわ。ターンは素性を伏せて、キャズが経営する会社に職を得たが、意外なことに彼は有能で人望も厚く、すばらしい男性だった。しだいに募るキャズへの想い。こんなはずではなかったのに……。何も知らない彼はターンを熱く見つめ、囁いた。僕は本気だ、と。■サラ・クレイヴンは、HQロマンスの黎明期より40年以上も第一線で活躍した偉大な作家。複雑な男女の心の機微を描いて多くのファンを魅了しました。