森林浴は、1980年代に日本で誕生し、約40年かけて世界各地に広まりました。今では自然の中で手軽にできる健康増進法として、多くの国で、森林浴が推奨されています。日本ではあまり知られていませんが、「SHINRIN-YOKU」という言葉は「MATCHA」や「WAGYU」と同じように、世界中で使われてます。人々は、ふだんの散歩や、休日のレクレーション、バケーションで、SHINRIN-YOKUを楽しんでいます。また、森林浴には多くの科学的根拠(エビデンス)があり、次のようなことが明らかになっています。(1)1回約20分〜1時間の森林浴が、副交感神経の活性を促し、メンタルストレス及びストレスホルモンを減少させ、うつ状態の改善に有効である。(2)森林浴によるストレス解消を介して、高血圧、糖尿病、心疾患、呼吸器疾患などの生活習慣病への予防効果を発揮する。(3)2泊3日の森林浴は、免疫機能を増強させ、その効果は約1か月持続する。まさに、現代の心身上の健康問題の数々が、森林浴によって改善し得るのです。幸い、日本には森林浴に適した森林が、たくさんあります。そして森林浴は、皆さんの住まいやオフィス近くの公園や緑地で行うことができます。ふだんウォーキングやお子さんの遊び、ペットの散歩などで公園をよく訪れている方は、ご自身の健康増進をかねて、森林浴を取り入れてみませんか。これまで森林浴を体験したことのない方は、この機会に、森林浴の心地良さをぜひ味わってみませんか。新型コロナウイルスによる世界的なパンデミックをきっかけに、自分の健康は、自分で守る時代になってきました。それぞれが生活習慣の中に、森林浴を日常的、継続的に取り入れて、免疫機能を高め、病気にかかりにくい心と体を保っていきましょう。