●どんぶり勘定は低収入より、恐ろしい。公認会計士・林總氏が経営のマクロな視点を家計に落とし込んだ、シンプルで使える家計管理法です。著者は、「節約・貯金」が目的ではなく、「家族と自分が今も、未来も幸せになること」が家計管理の真の目的である、という考え方。まずは、「私は(うちの家族は)、何にお金を使うことが幸せなのか」を、考えることが「正しい家計管理」の第一歩です。●本に沿って、「黒字の仕組み」をつくる本書の特徴は、ふたつあります。ひとつは、「何かを削るのではなく、価値ある支出を追求する」という考え方。もうひとつは、「日々頑張って節約・管理するのではなく、最初に黒字システムを作り上げ、予算作成の段階で不要なものを取り除いておく」というしくみの大切さです。ですから本書のやり方で一度しくみを作ったら、管理はごくごく簡単で、家計簿をつける必要もありません。(ただし、これまですべてを放置していて、収支の見当もつかない! という人は、最初だけ少し大変かもしれません)●最新データを掲載した「新版」本書は2014年3月にWAVE出版から刊行された『正しい家計管理』を新版化したものです。8年の市況変化や制度の変化を鑑み、データを最新化しています。●「8年後」の体験記巻末の体験記では、ライター&編集者の8年後の家計管理をレポート。「正しい家計管理」を始めてから8年、どんな変化があったか、どのように家計や管理法が変わったのか、想定外の出来事にどのように対応していったのか。リアルな8年後のレポート、参考にしていただけると思います。イラスト:西淑装丁:櫻井久・中川あゆみ(櫻井事務所)目次第1章 家計管理の目的「正しくない」家計管理家族が求める「価値」を定義する生涯で稼げるお金には限りがあるだから「予算」は難しいどんぶり勘定は恐ろしい会社経営の会計を家計管理のお手本にする純資産を増やす家計簿の意味預金は「管理不能支出」に入れるクレジットカードと電子マネーの考え方ダブルインカム家計の管理法自分の頭で考え、試行錯誤し、「黒字システム」を作る第2章 家計の実態を把握する家計の真実を把握するノートを2冊用意するノートは手書き収支の把握は家計簿アプリでもOK毎月必ず「現状把握」プラスの財産・マイナスの財産を書き出す財産目録でわかること口座と預金を整理しておく昨年の年間収支実績表を作成する昨年の収支実績表が作成できなかった人へ大きな支出を把握する1年間の予測可能な特別支出を算出する短期的に家計を考えるためのデータ第3章 予算を立てる収入予算が大切「未来」を現金収支で表現するのが予算編成予算は1年単位で考える1年間の「収入予算」を立てる強制預金額を決めるボーナスの支出予算を組む管理不能支出を書き入れる管理が苦手な人は、光熱費などを「固定化」する行動計画を費目で表現「あとから知りたい支出」を費目化費目の数は5つ以内「特別支出」も記入不確実性を予算に織り込むお小遣いの考え方現段階では予算オーバー可使えるお金が少なすぎるときの考え方第4章 管理不能支出を深く見直す支出の性格削るべきは「管理可能支出」より「管理不能支出」「減らす」より「やめる」腹をくくらなければできない価値観メガネをかけ替えるゼロベース予算はワンポケット固定支出を気軽に増やさない成果を出すには、取捨選択が必要住宅ローンの考え方ほかにやめられるものはないか出したい成果が見つかるまでお金を使わない第5章 管理の手順3つの原則をもう一度確認予算を確定させる「予算・収支ノート」に年次・月次の予算&収支表を作成する現金とノートは必ず1対1に銀行口座を2つ開設家計は2つの口座で管理する銀行口座の選び方口座を分けるメリット支払専用口座を総合口座にする意味財布は2つ用意する管理の手順封筒を使って上限管理月初めにやるべきこと締日にやるべきこと管理のしかたをルール化クレジットカード2つの管理方法電子マネーの管理予算オーバーのときだけ支出を細かく書き出す余ったお金の管理複合費という考え方個人のお小遣いは総合口座で管理する預金口座の考え方使えないしくみを作る完璧を目指さない予算は半年に一度見直す価値観とお金の使い方のズレを見直す年間予定表に「実績」を書き入れ、予算が達成できたか確かめる第6章中期・長期の家計管理中期・長期のプランを立てる人生の北極星を持つ「予算・収支ノート」に10年間の支出予測表を作成する10年間の支出予測表の使い方「いつ貯めるか」を考える強制預金額を再考する「財産目録ノート」に10年後と定年後の財産目録を作ってみる「現在」「10年後」「定年後」に整合性を持たせる生涯のマネー・プランをどう考えるか投資の運用益と仕事の収入第7章おさらい〜価値と幸福とお金の関係収入の多さではなく、1時間あたりの満足度が幸福度を決める自分と家族の幸福度を追求するお金ではなく、価値を追う人生のピークは60歳付録:「正しい家計管理」体験記