【内容紹介】徘徊してもいい。手づかみで食べてもいい。「生きる本能」を引き出す究極の認知症ケア!認知症の人が暮らす、老人ホームのフロア――。ここには、手づかみでご飯を食べる人がいます。施設内を1日4万歩、徘徊する人がいます。ベッドではなくソファで眠りにつく人がいます……。しかし、認知症を有する人も、介護スタッフもみな楽しそうです。その秘密は、「自分たちの介護が『生きる本能』を奪っているのではないか」?という疑念から出発し、認知症ケアの最前線での16年にわたる研究・実践を経て、著者が確立した新たなケアメソッドにあります。それが、「ロジカルケア(事実受容支援)」と「ラテラルケア(現実肯定支援)」です。本書では、豊富な事例とともに、今までの常識を覆す、要介護者の’幸せ’を考え抜いたケアメソッドを余すところなく紹介。介護に携わる人はもちろん、認知症を有するご家族のケアにあたっている人にもぜひ読んでいただきたい1冊です。認知症を有する人も、介護する人もみんなが幸せになれるケアメソッドがここにあります!【著者紹介】[著]阿久根 賢一(あくね・けんいち)豊泉家ヘルスケアグループ 社会福祉法人 福祥福祉会 理事長社会福祉士、介護支援専門員1976年生まれ。龍谷大学大学院社会学研究科修士課程社会福祉学専攻修了。高校生のときに、同居していた祖母の認知症の発症・進行、そして死を経験する。認知症により変わっていく祖母の姿を目の当たりにし、これまでの祖母とのあまりの違いに戸惑いを覚えるとともに、大好きだった祖母に対して何もできない無力さを痛感する。こうした経験から、今後さらに高齢社会が進展し要介護や認知症を有する高齢者が増える中、祖母と同じように困っている人たちを支援する仕事がしたいと考え、大学で社会福祉を専攻。卒業後は、高齢者施設を運営する社会福祉法人や医療法人にソーシャルワーカーとして勤務する。2002年、社会福祉法人福祥福祉会に転職し、特別養護老人ホームの立ち上げからソーシャルワーカーとして参画。その後、施設長、本部長、副理事長などを経て、2017年より現職。