虐げられたゆえに生まれた強さ・優しさが東北の魂東北は古代から中央政権に蹂躙され続けた。阿弖流為(あてるい)vs坂上田村麻呂、安倍貞任・藤原経清vs源頼義、藤原泰衡vs源頼朝、九戸政実vs豊臣秀吉、奥羽越列藩同盟vs明治新政府。5度の侵略戦に敗れ、奪われ続けた資源と労働力。そして残されたのは放射能…。中央政権が抹殺した東北の歴史を活き活きと復元する高橋克彦氏の真骨頂が遺憾無く発揮され、虐げられたゆえに生まれる強さや優しさが東北の魂であり、その魂こそが未来を拓くと説く。先人たちとの絆を心で感じる渾身のメッセージ!【著者】高橋克彦1947年、岩手県釜石市生まれ、盛岡市在住。岩手中学・高校を経て早稲田大学商学部に進学。卒業後、浮世絵の研究者となり、久慈市のアレン短期大学専任講師となる。1983年に『写楽殺人事件』でデビュー。『炎立つ』『火怨』などの歴史小説のほか、ホラー、ミステリーなど、幅広いジャンルで活躍。大河ドラマ『炎立つ』、同じく『北条時宗』では原作を担当。江戸川乱歩賞を皮切りに、吉川英治文学新人賞、日本推理作家協会賞、直木三十五賞、吉川英治文学賞、NHK放送文化賞、日本ミステリー文学大賞と華麗な受賞歴を重ねている。