遠慮なく毒舌をはく友人・子規への手紙。血を吐き倒れた教え子に、毎朝栄養をつけるようにと名前を伏せて牛乳を下宿に届けさせていたエピソード。「妻は夫に従属するべき」と書きつつ、自立したヒロインたちを描いた。油っこいものが好きで、散歩に出ると砂糖付きピーナッツを買ってきた。そして、「徴兵忌避のため」とみられる北海道岩内町への転籍。「吾輩は猫である」にこんな一文がある。「私の友人で送籍と云ふ男が…」。2016年は夏目漱石の没後100年、熊本の旧制五高に赴任して120年。夏目漱石とは、どんな人だったのか。作品の記述や証言のほか、ゆかりの地や研究者を訪ねながら、漱石の素顔に迫る。※本商品は通常の書籍より文字数の少ないマイクロコンテンツです。【文字数:15900文字/単行本換算で22ページ】