1931(昭和6)年8月31日、北海道・弟子屈町の摩周湖は、41・6メートルという、湖の透明度としては、当時世界一の数値を叩き出し、海外でも広く知られるようになった。それから80年の時が流れ、「神秘の湖」は、今どんな状態なのだろうか? 朝日新聞は2014年5月と8月、環境省などから特別な許可を得て、国立環境研究所を中心とする研究チームと共同で、摩周湖の現地調査を実施した。同湖の外輪山の内側は、阿寒国立公園の特別保護地区で、学術調査以外の立ち入りは禁じられている。湖面に垂直に突き刺さる崖、唯一の島「カムイシュ島」の意外に峻厳な水面下の姿、そして、探査カメラがとらえた、深部を漂うミステリアスな「雪」――。摩周湖の知られざる姿を紹介する貴重なドキュメント。自然を愛するすべての人に。※本商品は通常の書籍より文字数の少ないマイクロコンテンツです。【文字数:7858文字/単行本換算で14ページ】