教師と学生が双方向でつながれる、ムーク(MOOC: Massive Open Online Courses)が世界の一流大学や、トップ教員の間で広がりを見せている。教員は講義の動画やスライド、資料を配信し、受講生は名前やメールアドレスを入力すれば、誰でも無料で受講できる。ムークの普及で、これまで教育機会に恵まれなかった途上国の人々も、アクセス手段さえあれば、先進国の国民と同等のチャンスを得られる一方、既存の大学は、大学外の教師や企業と、フラットな条件で競争をしなければならなくなった。2013年2月にムーク参入を表明し、秋から配信を始める東京大学の動きを交え、ネットで大きく変化する世界の教育の現状をルポする。