ぼくの妹は、しゃべることも難しいこともできないけれど、一緒にいると心がすきとおってくるんだ――。あたたかな家族の中で育まれた、妹を思いやる兄の心。家族の愛に包まれ、無邪気に笑う妹。この絵本には、互いを大切に思いやる兄妹の絆が描かれています。屈託なく生きる妹を‘障がい児’ではなく争いも憎しみも知らない‘イルカの子’だと言って大切に育てる家族の姿は‘みんなちがって、みんないい’のだと静かに、でも強く訴えかけてきます。障がい児を育てる両親はもちろん、子育てに悩む人、自分の生き方に自信が持てなくなった人にも、そして障がい児たちを受け入れる施設の職員の方々にも、ぜひ読んで欲しい1冊です。