第二次大戦前、インドネシアを植民地にしていたオランダの女性と、大戦中に当地を支配した日本軍の関係者や民間人との間に生まれたオランダ日系二世。戦後、日本人父の大半は単身帰国、やがて起きた独立戦争で、多くの母子がオランダに引き揚げた。その数は800人とも3千人とも言われるが、反日感情が強いオランダで、厳しい生活を強いられた子どもも少なくない。戦後70年近くが過ぎ、関係者の多くが他界するなか、2012年、オランダ在住の研究者らが「アジア太平洋戦争日本関連史資料および学術連絡支援財団(SOO)」を設立、父親探しを進めているが、残された時間は少ない。戦争に翻弄された2世たちはどんな人生を送り、どんな思いを抱えているのか。現地取材を元に報告する。※本商品は通常の書籍より文字数の少ないマイクロコンテンツです。