地域紛争の多発、国際テロの激化、中国やロシアの拡張主義、ポピュリズムの昴揚による民主主義の危機……世界が予測不能領域に入りつつある「今」を読み解くには、「地政学」が鍵になる。なぜなら、各国の外交、安全保障戦略はすべて地政学的思考によってつくられているからだ。地政学とは、いったい何か? 大国(米国、中国、ロシア)は、地政学をどのように利用しているのか? 日本の地政戦略とは何か? 沖縄の位置づけとは? 安全保障の専門家が多数の地図を元に、国際情勢を読み解く。第1章 地図から見える世界第2章 地政学の誕生第3章 新たなグレートゲーム第4章 米露の地政戦略第5章 膨張する中国第6章 舵を失った日本第7章 戦略と沖縄第8章 日本の針路巻末対談 英国・エクセター大学歴史学教授ジェレミー・ブラック博士に聞く<著者プロフィール>秋元 千明(あきもと・ちあき)英国王立防衛安全保障研究所アジア本部(RUSI Japan) 所長。早稲田大学卒業後、NHK入局。以来、30年以上にわたって、軍事・安全保障専門の国際記者、解説委員を務める。一方、RUSIでは1992年に客員研究員として在籍した後、2009年に日本人で唯一のアソシエイトフェローに指名された。2012年、RUSI Japanの設立に伴いNHKを退職し、現職。現在は大阪大学大学院で招聘教授、拓殖大学大学院で非常勤講師も務めている。※この電子書籍は株式会社ウェッジが刊行した『戦略の地政学 ランドパワー VS シーパワー』(2017年8月31日 第1刷)に基づいて制作されました。※この電子書籍の全部または一部を無断で複製、転載、改竄、公衆送信すること、および有償無償にかかわらず、本データを第三者に譲渡することを禁じます。