歴史はふりかえってみるものではない。すすんでいって、みるものである。「特別随想 ふりかえること」より『三国志』をはじめ長年、中国歴史小説を書き続ける著者が、みずからの歴史観、世界観、小説観をあますところなく開陳した。自作解説や作家、経済人、学者など多彩なメンバーとの対談などを収録。<目次>【ロングインタビュー】私の「歴史小説」【自作解説】三国志の世界・『三国志』の沃野に挑む--大歴史絵巻の豊穣なる世界・曹操と劉備、三国志の世界--正史からみえてくる英雄たちの素顔・『三国志』の可能性--歴史は多面体だからこそおもしろい・『三国志』歴史に何を学ぶのか--構想十年、執筆十二年の大長編を終えて【対談】歴史小説を語る・水上勉--歴史と小説が出会うところ・井上ひさし--歴史小説の沃野 時代小説の滋味・宮部みゆき--「言葉」の生まれる場所・吉川晃司--我々が中国史に辿り着くまで・江夏豊--司馬遼太郎真剣勝負・五木寛之--乱世を生きるということ【講義&対談】中国古代史の魅力・中国古代史入門--どこから学べばいいのか・白川静--日本人が忘れたもうひとつの教養・平岩外四--逆風の中の指導者論・藤原正彦--英語より『論語』を・秋山駿--春秋時代から戦国時代へ・マイケル・レドモンド--碁盤上に宇宙が見える・項羽と劉邦、激動の時代--ふたりを動かした英雄たちと歴史的必然・『三国志』をより深く楽しむための本・宮城谷昌光 中国歴史作品の年代一覧・特別随想 ふりかえること・宮城谷昌光 出版年譜